北山書店、『男の隠れ家』に掲載-3
2010年11月23日
ビンさん at 13:24 | Comments(1) | 古本から電子書籍へ
『古本屋ツアー・イン・ジャパン』こやまりきや・小山力也さんのブログは超スゴい!よくここまで、一軒の古本屋を克明に執拗に観察して書けるものだとホント感心します。副題に「日本全国の古本屋をダッシュで訪ねて」とありますが、何かにとりつかれたような勢いを感じます。北山書店の取材記事は、戦後この店で生まれ育ったボクが見ても、ナミダがでるほど的確によく書かれています。全文を掲載させていただきました。ありがとうございます。・・・・・・・・・2009年06月06日、静岡・北山書店。ぐずついた天気の東京を脱出し、普通列車で三島へと向かった。およそ二時間、車窓を眺めながら過ごす。長い丹那トンネルを抜けると、そこに突然の青空。山を越えたら初夏となっていたのである。改札を出ようとすると『SUICA』では通れない…ここは『TOICA』の領域だったのか…そこに互換性の無いことを初めて知る。南口から『富士山(作詞は巌谷小波!)』のメロディが流れる横断歩道を渡り、『三島駅前通り』をひたすら進む。少し右曲がりの商店街を800mほど進むと、観光地で古本屋に巡り会える。歩道のアーケードから下がったネイビーブルーの看板は一部が破損している。店頭のガラスウィンドウ前には、台車に乗せられた紐でつながれた棚が、八台ほど並んでいる。出し入れに便利なのだろうが、みなチキチキマシン猛レースの『岩石オープン』みたいだ…いや『古本オープン』か!?中身は、文庫・単行本・美術本・ハーレクイン・戦前本・雑誌・児童文学など多種多様。ムックの棚の前でひとりのおばさんが電話をしている。「今三島の古本屋にいるの。ビーズの本がたくさんあるのよぅ。今から読み上げるから、メモして欲しいのがあったら後で電話して。いい?『ビーズアクセサリー』…」と話し続け、ひたすら書名を伝え続けている…。店内に入ると圧倒的な本の量が襲い掛かる!そして奥行きアリ!天井からは『店内が本の森の様に狭いのでリックは手にお持ち下さい。又はお預かりします。』と書かれた紙が下がっている。『本の森』って狭いのか?広いかもしれないじゃないか!などと心の中で揚げ足を取りつつ店内を見回す。壁は左右とも奥まで本棚、真ん中に背中合わせの棚が手前と奥に二本ずつの計四本、頭上にも所々棚が渡され、それぞれの棚脇にも小さめの棚が置かれている。左端手前の通路棚はガラスケースの部分も。入口右横には老店主がドッカリと座ったレジ。そして各通路は大量の本が縦積み横積みされ、人ひとり横になってようやく通れる幅の、古本ケモノ道と化している。入口近くには大判の写真集や美術本が集まる。左の壁際は海外文学文庫から始まり、大量の日本文学作家50音順(一応)文庫・岩波・海外文学SF&ミステリ・再び日本文学・戦争関連文庫・ハーレクイン・実用&怪奇ノベルス・ノベルスと並んでいる。そして下から積み上げられた大量の本が、胸元まで迫り来る!絶版文庫・古い文庫も多く、ツワモノのお客は複雑に積み重なる文庫の発掘作業に熱中している。右の通路棚手前には、歴史・江戸本が集まり、ガラスケースには切手やコインが収められている。奥には、実用・趣味・手品・将棋・囲碁が並び、最後に紐で雪崩防止策を施された新書となっている。店最奥の壁には、ノベルスの続き・学術&技術書が並んでいる。真ん中の通路、手前左には戦争関連と日本文学、右には実用本と大量の辞書。奥の左側には、旅・紀行・文学・宗教・書道など。右側には、新しめのミステリ・時代劇・戦記が並ぶ。この右の棚脇手前には官能小説や性愛に関わる本、棚脇奥には海外文学とキリスト教関連が並ぶ。右端の通路、左側の通路棚はすべてアダルトで埋まっている。右の壁際に、静岡・三島・伊豆を中心とした郷土本&地方史・動植物・書道、その後には箱入り学術的な宗教・歴史・文学・美術・詩歌と硬めな棚が続く。同ジャンルが所々に見られるのは、本の形態や学術的深さによって分けられているようだ。本の量・古い本多し!コミックセットのファイルもあり!値段は安い!そして店舗の形状も棚並びも奥の深いお店である。しかしお客さんが次々と入って来ると、困ったことが発生する。通路はひとりでいっぱいになってしまうため、擦れ違うことがほぼ不可能なのである。迂回するか、横道のある所まで下がってもらうか、お願いしてムリして擦れ違うか…。私がレジへ向かおうとしたところ、すでに店内には五人のお客さんが!何とかたどり着こうと通路を進むのだが、行く先々でお客さんが立ちはだかる!あぁ〜、ゲームの『パックマン』みたいになってきた。もたもたしてたら通路の前後で挟み撃ちされ、しばらく身動きとれず!ゲームだったら食われてました…。ソノラマ文庫「破乱万丈 薔薇戦争/富野由悠季」新潮文庫「空を飛んだ少年/R・ラッカー/黒丸尚訳」中公文庫「灰色の眼の女/神西清」を購入。
http://blogs.dion.ne.jp/tokusan/archives/8450594.html
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この記事へのコメント
はじめまして、古本屋ツアー・イン・ジャパンです。何かすみません…と言うか、逆に素晴らしい話をありがとうございました!一筋縄ではいかない、お父様の話は最高です。もっとエピソードをっ!そしてどうやらご迷惑をかけてしまったようなのですが、「北山書店」は本当に面白く楽しいお店なので、選ばさせていただきました。すみません!これからも、元気でお店を続けていただきたいと、切に切に願っております!
Posted by 古ツア at 2010年11月26日 21:35